自分の代でしか作れない和菓子を。清月堂本店・水原社長が語る伝統と革新

自分の代でしか作れない和菓子を。清月堂本店・水原社長が語る伝統と革新

みなさんこんにちは!
今回は、老舗和菓子業界で長年にわたり伝統を守りながら革新を続けている、株式会社 清月堂本店の水原社長にお話を伺いました。

前半では、創業の背景や社長の原体験に迫り、後半では、現在の経営の方針や未来への展望について深掘りします。
「伝統とは何か」「今の時代に合った和菓子とは何か」── そんな問いに、どう向き合い続けているのか。社長のリアルな声を、ぜひ動画とあわせてお楽しみください!

水原社長のプロフィール

水原 康晴(みずはら やすはる)

東京都港区出身。青山で育ち、幼少期から和菓子に親しんで過ごしました。
高校・大学時代はアメリカンフットボール部に所属し、チームプレーを通じて粘り強さや協調性を身につけました。
学生時代から「いつか海外で仕事がしたい」という想いを抱いており、大学卒業後は総合商社に入社。鉄鋼本部にて約6年間勤務し、国際的なビジネスの現場で経験を積みました。
その後、家業である株式会社 清月堂本店に入社し、現在は代表取締役社長を務めています。
創業者の想いを継承しながらも、「自分の代でしか作れない和菓子を作る」という信念のもと、時代に合った感性や価値観を和菓子づくりに取り入れ、伝統と革新の両立を追求されています。

インタビューで見えた水原社長の経営哲学

起業・経営者を志したきっかけ

水原社長が家業に入ることを決めた背景には、幼い頃から自然と育まれてきた“和菓子との距離感”がありました。
学生時代にはすでに清月堂本店に関わりたいという思いを抱いていたものの、まずは外の世界で経験を積もうと、家族との話し合いの末、総合商社へ就職。6年間の社会人経験を経て、「自分だからこそできる形で、家業に貢献したい」という気持ちが芽生え、再び家族と話し合いのうえ入社を決意しました。
入社後は営業職として現場に立ちつつ、夜間の製菓学校で1年間、和菓子づくりの基礎を学習。
清月堂本店の伝統を大切にしながらも、自分なりの感性や発想を少しずつ活かしていくことが、自身の役割だと考えるようになったといいます。

経営者としての挑戦と組織改革

水原社長が向き合ったのは、「伝統」と「時代性」のバランスでした。
長く愛され続けてきた“変わらない味”を守りながら、現代のライフスタイルや感性に寄り添う“新しさ”をどう取り入れていくか──。その問いに対して、まず大切にされたのが「時代にあった和菓子づくり」でした。
本店を構える銀座の一角は、どこか奥座敷のような情緒を感じさせる特別な空間です。
その土地ならではの空気感や風情を、和菓子というかたちに落とし込むことで、お客様に小さな感動を届けられるような菓子づくりを目指しています。
また、清月堂本店では“それぞれの代が一つのオリジナル和菓子を生み出す”という考え方が受け継がれており、水原社長自身も、自らのテーマに基づいた「あいさつ最中」の創作に取り組みました。

現在の事業と未来への展望

現在、清月堂本店では、銀座という土地性を活かした店舗づくりや、季節ごとの限定和菓子の開発に力を入れています。
ただ美味しいだけでなく、情景や物語を届け、感動する和菓子づくりを軸とされています。
和菓子業界は今、ライフスタイルや消費価値観の変化に伴い、大きな転換点を迎えています。
そうした中で、水原社長は「企業として進化しながら、社会への価値提供も果たしていく」ことを目指し、“次の時代につながる和菓子の形”を模索しています。

若者へのメッセージ

これから社会に出る若者に向けて、水原社長からこんなメッセージをいただきました。

「正解なんて最初から分からない。だからこそ、手を動かしてみることが大事です」
「肩書や職業にとらわれず、自分の感性や価値観を信じて動いてほしい」

社長自身が、和菓子を通して物語を紡ぎ続けているように、学生一人ひとりにも“自分だけのストーリー”を大切にしてほしいという想いが伝わってきました。

まとめ

水原社長の取り組みは、単なる経営手法にとどまりません。
それは「和菓子とは何か?」という問いを根底から見つめ、時代に応じた物語を紡ぐプロセスそのものでした。
「自分の代だからこそ作れる菓子を届けたい」という強い想いと、それに伴う創造力と誠実さ。
その姿勢は、私たち学生にとっても、仕事や人生の向き合い方を考える上で多くの気づきを与えてくれます。
ぜひ、水原社長の哲学と情熱を、動画でも感じてみてください!

インタビュー動画

前半動画

後半動画

最後に

インタビューを通して、水原康晴社長の「時代と和菓子の関係性」に対する深い洞察と、自分の代で新しい価値を創出しようとする姿勢を伺うことができました。
特に、「和菓子に物語を込める」という考え方がとても印象的でした。
また、「自分らしさを大切にする」というメッセージは、これから社会に踏み出す私たち学生にとって、大きなヒントになるはずです。
貴重なお話を、ありがとうございました!

会社概要

社名:株式会社清月堂本店
本社:〒104-0061 東京都中央区銀座7-16-15 
代表者:代表取締役社長 水原 康晴
創業:明治40年(1907年)
事業内容:和菓子製造、喫茶業務 
URL:https://www.seigetsudo-honten.co.jp/

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