「技術×体験価値」で未来を創る|フィアロコーポレーション岩﨑社長インタビュー
みなさんこんにちは!
今回は、自動車やモビリティ分野で多彩な開発支援を行う株式会社フィアロコーポレーションの岩﨑社長にお話を伺いました。
前半では、会社が木型製作からスタートし、ハードからソフトへと進化してきた経緯を。後半では、栃木で始まった「モビリティハブ」構想や、未来のモビリティ産業への想い、そして若者へのメッセージをお届けします。
社長が語るリアルな開発現場の裏側を、ぜひ動画でもチェックしてみてください!
目次
岩﨑社長のプロフィール
岩﨑 晃彦(いわさき てるひこ)
埼玉県出身。早稲田大学を卒業後、中小企業金融公庫(現・日本政策金融公庫)へ入庫。
1997年、家業であるフィアログループへ入社。
当時は特定顧客への依存度が高く、案件の繁閑差が大きいという課題を抱えていたが、営業として10年間、新規顧客の開拓と自社の技術価値の発信に尽力した。
創業期に木型製作から始まった同社は、自動車産業の変化に合わせ、開発領域を広げながら、新しいモビリティ体験の創出に挑戦しています。
現在は、モビリティ全体の体験価値を生み出す技術集団として、時代に合わせた新たな挑戦を続けています。
インタビューで見えた岩﨑社長の経営哲学
起業・経営者を志したきっかけ
幼少期から、身近に“木型”というものづくりの原点を感じながら育ち、職人たちが手掛ける造形物に自然と親しんできました。
大学卒業後は、まず別の企業で社会人経験を積み、組織人としての基礎を学びました。
その後、フィアログループに入社し、自動車産業の大きな変化を間近で感じます。
自動運転やEV(電動化)が進む中で、車づくりは「形をつくる」だけでなく、「体験を設計する」領域へと広がっていきました。
その流れの中で、「技術をどう使い、誰のために活かすか」という視点を深め、経営を通じて、“ものづくりの価値”を再定義する覚悟を固めました。
経営者としての挑戦と組織改革
岩﨑社長が入社した当時、フィアログループは特定の取引先への依存度が高く、仕事量の波が大きいという課題を抱えていました。
「開発業務なので、プロジェクトが終わると“谷”が来る。その時は単純に“お客様を広げるしかない”と思った」と振り返ります。
まず取り組んだのは、営業活動の強化でした。
自社の高い技術力をどう伝えるかを考え、展示会などを通じて新規顧客の開拓に挑戦。
「メンバーの技術力は非常に高い。その強みをどう発信していくかが自分の役割のひとつだった」と語ります。
約10年間、営業として顧客との接点づくりに力を注ぎ、会社の基盤づくりに貢献しました。
現在は、チームとして成果を出す、組織づくりを重視しています。
「技術者である前に、一人の人間として信頼関係を築けるか」が良い成果を生む鍵だといいます。立場や専門分野の違いを越えて対話を重ね、“お互いのないところを補完し合える関係”を築くことを大切にしており、その積み重ねこそが会社の成長につながると信じています。
現在の事業と未来への展望
現在、フィアロコーポレーションが注力しているのは、「次世代モビリティの体験価値を検証できる開発環境づくり」です。
その象徴が、2024年に栃木県宇都宮市の篠井町で始動した「モビリティハブ構想」。
もともとサーキットとして使われていた施設を引き継ぎ、走る・止まる・曲がる・操作する、あらゆるモビリティ動作をリアルな環境で検証できる場所として整備を進めています。
ここでは、企業の開発支援にとどまらず、一般の人々にも開放し、「車離れ」と言われる若者世代にリアルな体験を提供する構想も進行中です。
「デジタルが進む時代だからこそ、リアルの価値を再発見したい。」
岩﨑社長は、体験を通じて次世代の“モビリティ文化”を育てることを目指しています。
若者へのメッセージ
岩﨑社長が若者に伝えたいのは、「時間の使い方を大切にしてほしい」ということです。
「1時間を、何に使うかで未来が変わる」、「その時間を何に使っていくというのを真剣に考えてほしいな」と語ります。どんな経験も、その時間をどう過ごしたかによって意味が変わる。
目の前の課題に向き合うことも、仲間と過ごすことも、すべては自分の選択次第です。
「その積み重ねが、自分の成長を形づくっていく」と岩﨑社長。
短期的な結果よりも、日々をどう過ごすかに価値を見い出す姿勢が印象的でした。
まとめ
岩﨑社長の経営哲学は、「技術をどう活かし、社会の体験価値へとつなげるか」という挑戦にあります。
変化の激しいモビリティ業界で、常にユーザー視点から未来を設計する姿勢が印象的でした。
また、「人として信頼を築く」、「まず試す」という姿勢は、どんな分野でも通じる普遍的な学びです。
ぜひ、岩﨑社長のリアルな言葉を動画でもご覧ください!
インタビュー動画
前半動画
後半動画
最後に
インタビューを通して印象的だったのは、岩﨑社長の「現場に根ざした理想主義」です。
変化を恐れず、まず動いてみる――その姿勢には、確かな現実感と未来への希望がありました。
技術と人、デジタルとリアルをつなぐ経営者として、次世代の“モビリティ文化”を形づくる挑戦に胸が熱くなりました。
貴重なお話をありがとうございました!
株式会社フィアロコーポレーションの詳細についてはこちら!
↓ ↓ ↓
会社概要
会社名:株式会社フィアロコーポレーション
所在地:埼玉県新座市野火止8-2-3
代表者:岩﨑 晃彦
創業:1939年
事業内容:自動車、モーターサイクル及び各種工業製品の新商品研究開発サポート業務
自動車メーカーを中心に、スタイリング、デジタルデータ、クレイモデリング、フィジカルモデル(デザイン確認モデル・ショーカーモデル)製作、CAEシミュレーション、検査治具・試作品製作
URL:https://www.phiaro.jp/
最新記事