老舗醤油メーカーの海外戦略とは?柴沼醤油醸造・柴沼秀篤社長が語る伝統と挑戦
みなさんこんにちは!
今回のインタビューでは、醤油製造業界で300年以上の歴史を持つ柴沼醤油醸造株式会社の柴沼社長にお話を伺いました。
前半では、家業に対する葛藤や継承の決断、そして業界縮小という危機に直面した当時のエピソードを掘り下げています。後半では、海外展開を軸とした独自の経営戦略や、未来に向けたビジョンについて語っていただきました。
伝統を守りながら世界に挑戦する経営のリアルを、ぜひ動画でチェックしてみてください。
目次
柴沼社長のプロフィール
柴沼 秀篤(しばぬま ひであつ)
茨城県出身。創業300年以上続く柴沼醤油醸造株式会社の18代目社長。
幼少期から家業を継ぐことを周囲から期待される環境で育つが、「自分の意思で人生を選びたい」という思いから一度は別の道を志し、プロテニス選手を目指す。その後、食品業界に進み、大手企業で経験を積む中で、ものづくりや食に対する理解を深めていきました。
転機となったのは、父親の病気でした。29歳で家業に戻った柴沼社長が直面したのは、業界全体の縮小と売上の減少という厳しい現実です。そうした状況の中でも、守るべき伝統は守りながら、新たな市場を切り拓く経営に挑戦していきました。その積み重ねの先に、現在の海外60カ国以上への展開があります。
インタビューで見えた柴沼社長の経営哲学
起業・経営者を志したきっかけ
柴沼社長が経営の道を意識したきっかけは、「家業を継ぐことが当たり前」とされる環境への違和感でした。幼少期から周囲に将来を決められている感覚があり、自分の意思で選択できないことに強い反発を抱いていたといいます。
その思いから、プロテニス選手を目指すなど、家業とは異なる道を模索しました。しかし、挑戦を続ける中で自分の限界を感じ、進路を見つめ直すことになります。その後、食品業界に進み経験を積む中で、徐々に家業への関心が芽生えていきました。
最終的な決断のきっかけとなったのは、父親の病気です。「自分が戻らなければならない」という責任感から、29歳で家業に戻ることを決意しました。この選択は、義務ではなく「自分の意思で継ぐ」という覚悟へと変わっていきます。
経営者としての挑戦と組織改革
柴沼社長が経営を引き継いだ当時、最大の課題は業界全体の縮小と価格競争でした。食生活の変化により醤油の需要は減少し、売上は毎年数千万円単位で落ち込んでいたといいます。
効率を優先するのであれば、ステンレスタンクによる大量生産へ切り替える選択肢もありました。しかし柴沼社長は、その道を選びませんでした。「ものづくりの根本の大事さ」を守るため、江戸時代から続く木桶仕込みという伝統製法を貫きました。
一方で、経営のあり方は大きく変えていきました。国内市場の先細りを感じる中で、新たな活路として挑んだのが海外展開です。最初は自分たちには難しいと考え、一度は断ったといいます。それでも、現地で日本食市場の広がりを目の当たりにしたことで、可能性を感じるようになりました。そこからは自ら海外に足を運び、1日中多くの店舗を回りながら販路を開拓。机上で考えるだけでなく、現場で顧客と向き合い続ける姿勢が、新たな市場を切り拓く力になっていきました。
現在の事業と未来への展望
現在、柴沼社長が注力しているのは、海外市場に向けた商品開発と展開です。その特徴は、徹底した「マーケットイン」の発想にあります。自分たちが作りたいものではなく、現地の文化や嗜好に合わせて商品を開発するという考え方です。
例えば、照り焼きソースだけでも複数の種類を展開し、国ごとに味や粘度を調整しています。同じ「日本食」であっても、国によって求められる味は大きく異なるためです。
さらに、柴沼醤油インターナショナルという商社機能を立ち上げ、自社製品にとどまらず、日本各地のメーカーの商品を海外へ届ける取り組みも進めています。地方の優れたメーカーと海外のバイヤーやレストランをつなぐことで、地域に埋もれた価値ある商品を世界に広げようとしている点が印象的でした。
若者へのメッセージ
柴沼社長は、自身の経験をもとに「失敗を恐れずに挑戦することの重要性」を強調します。
また、成果を出すためには行動し続けることが不可欠であり、「打席に立たなければヒットは打てない」とも表現します。挑戦そのものに価値があるという姿勢が印象的でした。
海外では「10回挑戦して1〜2回成功すれば良い」という考え方があると語り、挑戦を前提に行動し続けることの重要性を強調します。結果を恐れて動かないのではなく、まず打席に立つこと。その積み重ねが、自分の可能性を広げていくのだと語りました。
まとめ
柴沼社長の経営哲学は、「本質を守りながら変化を恐れない」という姿勢に根ざしています。伝統的な製法を守る一方で、市場に合わせて柔軟に戦略を変えることで、新たな価値を生み出してきました。
また、「まず行動する」という考え方は、これから社会に出る若者にとって大きな示唆となります。挑戦の中でしか見えない可能性があるというメッセージは、非常に印象的でした。
ぜひ動画で、柴沼社長のリアルな言葉と想いを感じてみてください。
インタビュー動画
前半動画
後半動画
最後に
インタビューを通じて、柴沼社長の「伝統を守る覚悟」と「挑戦し続ける行動力」を強く感じました。特に印象的だったのは、「打席に立たなければヒットは打てない」という考え方です。
失敗を前提に行動し続ける姿勢こそが、企業を成長させる原動力であると実感しました。これから社会に出る私たちにとっても、大切にしたい視点です。
貴重なお話をいただき、ありがとうございました。
柴沼醤油醸造株式会社の詳細についてはこちら!
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会社概要
会社名:柴沼醤油醸造株式会社
所在地:茨城県土浦市虫掛374
代表者:柴沼秀篤
創業:1688年
事業内容:醤油の醸造、各種調味料の製造販売
URL:https://www.shibanuma.com/
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