印傳屋14代目・上原勇七社長が語る、甲州印伝と「人間尊重」の経営 

印傳屋14代目・上原勇七社長が語る、甲州印伝と「人間尊重」の経営 

みなさんこんにちは! 

今回のインタビューでは、鹿革に漆で模様を施す「甲州印伝」の製造・販売を手がける株式会社印傳屋上原勇七の上原社長にお話を伺いました! 

前半では、甲州印伝の特徴や幼少期から家業を意識するまでの歩み、大学時代について掘り下げます。後半では、海外留学で得た学びや「人間尊重」の経営、若い世代に伝えたい考えについて語っていただきました。 

ぜひ動画でチェックしてみてください! 

上原社長のプロフィール 

上原 勇七(うえはら ゆうしち) 

幼い頃、工場と自宅が同じ建物にある環境で育ち、休憩時間や昼休みには職人の方々とキャッチボールや鬼ごっこをして過ごしました。小学校の卒業アルバムには「父の後を継いで、印傳屋14代目の社長になる」と記していたといいます。 

家業を継ぐことを見据えて同志社大学経済学部へ進学し、経済や経営を学びました。夏休みには工場で、鹿皮の染色や乾燥の工程を手伝っていました。大学卒業後に印傳屋へ入社し、その後は米国アイオワ州に2年間留学。現在は株式会社印傳屋上原勇七の代表取締役社長を務めています。 

インタビューで見えた上原社長の経営哲学 

経営者を志したきっかけ 

上原社長が家業を継ぐ意識を持つようになった背景には、職人の方々が身近にいる日常がありました。以前の工場は本店裏にあり、自宅も同じ建物の1階と2階にあったため、仕事と暮らしが一つにつながっていたといいます。幼い頃から職人の方々と遊び、仕事を間近で見る中で、印傳屋がどのような仕事をしているのかを自然と理解していきました。 

両親から「後を継ぎなさい」と言われたことは一度もありません。しかし、小学校6年生の時点で、卒業アルバムに「印傳屋14代目の社長になる」と書いています。進学先を選ぶ際にも、将来印傳屋を継ぐことを考え、経済や経営を学べる学部を選択しました。誰かに決められた進路ではなく、職人や家業と接する日々の中で、自ら進む道を意識するようになったことが、上原社長の原点です。 

経営課題と挑戦 

今回のインタビューで語られた組織づくりの軸は、印傳屋の企業理念である「人間尊重」です。経営の資源として「人・モノ・カネ・情報」はどれも欠かせませんが、機械を動かし、会社を動かすのは人です。そのため、上原社長は4つの中でも人が最も大切だと考え、人を尊重する経営を重視しています。 

一方、人を大切にすることは、全員の考えを無理に一致させることではありません。価値観が多様化する中では、自分とは異なる意見を持つ人もいます。上原社長が大切にしているのは、相手を尊重しながら自分の意見も持ち、議論を勝ち負けのある戦いにしないことです。相手の話を聞き、自分の考えも伝え、互いに理解できる部分を探していく「交わり」が大事だと語ります。 

全員の考えを完全にそろえることが難しくても、対話によって少しずつ同じ方向へ進むことはできます。異なる人同士が知恵を出し合い、同じ方向を目指せれば、仕事には楽しさとやりがいが生まれます。人を経営の中心に置き、意見の違いを対話でつないでいくことが、上原社長の組織に対する考え方です。 

現在の事業と甲州印伝の魅力 

甲州印伝は、鹿革に漆で模様を付ける技術です。その始まりは、現在のような財布やバッグではなく、侍が身に付ける鎧兜に使われていた素材にあります。時代とともに用途が広がり、現在では小銭入れから大きなボストンバッグまで、さまざまな袋物を展開しています。 

素材に使われる鹿革の大きな特徴は、軽さと柔らかさです。使い続けるほど革が柔らかくなり、手にしっとりとなじんでいきます。長く使うことで自分の手になじむ感覚を楽しめる点が、鹿革製品ならではの魅力だと上原社長は語ります。 

印傳屋は、鹿革に漆で模様を施す技術を受け継ぎながら、甲州印伝を現代の生活に取り入れやすい財布やバッグへと展開しています。歴史ある技術と日常での使いやすさを組み合わせ、幅広い製品を生み出しています。 

若者へのメッセージ 

上原社長は、若い世代に向けて、興味のあることや得意なことを一つでも見つけてほしいと語ります。「ここだけは他人に負けない」と思える分野を持つことは自信につながり、それを周囲へ伝えることで、自分自身を理解してもらうきっかけにもなります。ただし、強みは無意識のままでは育ちにくいため、意識して努力することが必要です。 

さらに大切なのが、常に問題意識を持つことです。目の前の出来事に真剣に取り組み、何が課題で、どのように解決するのかを考える。その積み重ねが学びとなり、成長につながります。今日のやり方でよいのかを問い続け、変える必要がある時には変える。この姿勢は、進路に迷う学生や、これから社会に出る若者にとって、自分の道を切り開くための大切な指針になるでしょう。 

まとめ 

上原社長の経営哲学は、幼い頃から職人の方々と接してきた経験と、印傳屋が掲げる「人間尊重」に根ざしていました。相手を尊重しながら自分の意見を持ち、対話によって同じ方向を探す姿勢は、組織だけでなく日常の人間関係にも通じます。 

また、自分の強みを育て、常に問題意識を持つという考え方は、私たち学生が進路や仕事と向き合う上でも大きなヒントになります。 

ぜひ、上原社長の言葉を動画でもチェックしてみてください! 

インタビュー動画

前半動画

後半動画

最後に 

インタビューを通じて印象に残ったのは、自らの決断が会社の業績や社員の生活に結びつくと受け止めながらも、皆で会社を動かす楽しさは、それに負けないほど大きいと語る姿です。責任とやりがいの双方に向き合う言葉から、経営者としての誠実さを感じました。ぜひ動画で上原社長の言葉を聞いてみてください! 

貴重なお話をいただき、ありがとうございました! 

株式会社印傳屋上原勇七の詳細についてはこちら! 

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会社概要 

会社名:株式会社 印傳屋上原勇七 
所在地:〒400-0811 山梨県甲府市川田町アリア201 
代表者:代表取締役社長 上原勇七 
創業:天正10年(1582年) 
創立:昭和28年(1953年) 
事業内容:印伝(革製品)の製造・販売(ハンドバッグ、ショルダーバッグ、ポシェット、蟇口、札入、ベルトほか) 
URL:https://www.inden-ya.co.jp/ 

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