「信頼貯金」が挑戦を支える|高砂電気工業・平谷社長が語るPtoPの経営哲学
みなさんこんにちは!
今回のインタビューでは、ソレノイドバルブを中心とした流体制御機器を展開する、高砂電気工業株式会社の代表取締役社長・平谷治之社長にお話を伺いました。
前半では、同社の製品が社会で果たしている役割や、イノベーターの開発を支える事業、「PtoP」という顧客との向き合い方を紹介します。
後半では、平谷社長が高砂電気工業へ入社した経緯や、若手時代から大切にしてきた「信頼貯金」、AI時代に必要な力、将来挑戦したい学生へのメッセージを伺いました。
ぜひ動画でチェックしてみてください!
平谷社長のプロフィール
平谷 治之 (ひらたに はるゆき)
平谷社長は、株式会社メニコンで勤務しながらビジネススクールに通い、MBAを取得しました。その後、当時の高砂電気工業の社長から長年にわたって入社の誘いを受け、高砂電気工業へ入社しました。
現在は、高砂電気工業株式会社の代表取締役社長として、ソレノイドバルブを中心とした流体制御機器の事業に携わっています。また、未来創造カンパニーを通じて、新規事業や新商品開発に取り組む研究者や技術者を支援しています。
日本や地球、高砂電気工業の将来を見据えながら、今取り組むべきことを進め、次の世代へバトンタッチすることを自身の使命として捉えています。
インタビューで見えた平谷社長の経営哲学
経営の道へ進んだきっかけ
平谷社長は、若い頃から経営者を目指していたわけではありません。
転機となったのは、ビジネススクールで当時の高砂電気工業社長から声をかけられたことです。2005年、株式会社メニコンに勤めながらMBA取得を目指していた平谷社長は、現在の給与より200万円多く支払う条件で入社を勧められましたが、「これからメニコンを軌道に乗せる」と断りました。その後も年に1~2回誘いを受け続け、2017年のフランス帰国後、断るつもりで高い希望金額を提示したところ、役員会で承認され、高砂電気工業へ入社します。
入社当時は明確な構想はなく、まず与えられた役割を全うしました。現在は、日本や地球、会社の未来を見据え、今取り組むべきことを進め、次世代へつなぐことを使命としています。
経営課題と挑戦
平谷社長が目指しているのは、お客様から求められた製品をそのまま作るだけではなく、専門家としてより良い方法を提案できる組織です。高砂電気工業では、量産段階に入ったお客様への供給に加え、新規事業や新商品開発に取り組む研究者や技術者の要望に合わせ、一品ずつオーダーメイドのバルブを製作しています。
平谷社長は、お客様の要望を聞き、そのとおりに答えるだけでは「プラスマイナスゼロ」だと考えています。バルブの専門家として、「こちらの方法の方が、より良いものを作れます」と助言し、課題解決まで支えることが理想です。
そのため、社員にも単なる部品の提供者ではなく、研究者や技術者と対等に議論できる専門性が求められます。平谷社長は、高砂電気工業をBtoBではなく「PtoP」、つまりプロフェッショナル同士が向き合う会社にしたいと語っています。世の中を変えようとするイノベーターの夢を、流体制御技術で支えられる組織を目指しています。
現在の事業と未来への展望
現在、高砂電気工業が力を入れているのが、新規事業や新商品開発に取り組む研究者・技術者への支援です。次世代の半導体製造装置やロケット、人工衛星、血液分析装置などを開発するイノベーターの要望に合わせ、オーダーメイドのバルブを製作しています。
平谷社長は、同社を単なるBtoB企業ではなく、「PtoP」であるべきだと考えています。PtoPとは「Professional to Professional」のことで、専門家であるお客様と対等に議論し、より良い解決策を提案するという考え方です。
今後は、AIによる翻訳技術の進化によって国や言語の壁が低くなり、社会はさらにボーダーレスになると平谷社長は見ています。日本の価値観だけにとらわれず、世界を知ることが重要です。また、AIを使うだけではなく、基礎力やコミュニケーション能力を身につけ、実際の仕事で成果を出せる人材が求められると語っています。
若者へのメッセージ
平谷社長が若い世代に伝えているのが、「信頼貯金ファースト」という考え方です。
自分の希望や正しさを主張する前に、まずは目の前の仕事へ取り組み、周囲からの信頼を積み重ねることが大切だと語ります。
平谷社長自身も若手時代、先輩が嫌がる仕事を率先して引き受けたことで、学会や出張への希望を認めてもらえるようになりました。また、起業を目指す学生には、国内だけにとどまらず、人とのつながりを世界へ広げることを勧めています。
会社で経験を積む場合も、尊敬できる先輩を見つけ、自分から関係を築きながら学ぶことが成長につながります。
一人で焦って頑張るのではなく、信頼できる人との出会いを大切にすることが、将来の挑戦を支える力になります。
まとめ
平谷社長の経営哲学は、専門性と信頼関係に根ざしています。
お客様の要望に答えるだけでなく、専門家としてより良い方法を提案する「PtoP」の姿勢。自分の希望を主張する前に、仕事を通じて信頼を積み重ねる「信頼貯金ファースト」という考え方が印象的でした。
AIが進化しても、基礎力やコミュニケーション能力、人とのつながりの重要性は変わりません。
これから社会へ出る学生や若手社会人にとって、多くの学びが詰まったインタビューです。
ぜひ動画でもチェックしてみてください!
インタビュー動画
前半動画
後半動画
最後に
今回のインタビューで特に印象に残ったのは、「信頼貯金ファースト。その後、自分の主張を出す」という言葉です。
自分のやりたいことを実現するためには、先に周囲からの信頼を得ることが大切です。
また、お客様に言われたものを作るだけでなく、専門家としてより良い方法を提案する姿勢から、平谷社長がイノベーターの夢を本気で支えようとしていることが伝わりました。
貴重なお話をいただき、ありがとうございました!
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会社概要
会社名:高砂電気工業株式会社
所在地:愛知県名古屋市緑区鳴海町杜若66番地
代表者:
代表取締役社長(未来創造カンパニー長) 平谷 治之
代表取締役社長(流体制御システムカンパニー長) 田中 雄一朗
創立年:1959年7月1日
事業内容:ソレノイドバルブ(電磁弁)およびポンプを中心とする流体制御機器等の設計・製造・販売
URL:https://takasago-elec.co.jp/